人気グループ「TOKIO」が春の全国ツアーの東京公演を30日夜、東京・日本武道館で観客1万2000人を集めて行った。デビュー以来初めて、派手なパフォーマンスを控え、バンドスタイルを前面に強く押し出したステージを展開。満開の桜に囲まれたロックの聖地で“ロックンロールTOKIO”の原点に返った。



 ダンスがない。ソロでの歌唱もない。派手な演出もなかった。ボーカルの長瀬智也(27)以外は立ち位置をほとんど離れず、メンバー全員が自らのパートに徹した。観客には男性も多く見られ、アイドル性の強いジャニーズのコンサートにもかかわらず「LOVE YOU ONLY」「うわさのキッス」などの演奏後には、野太い歓声が交じった。



 長瀬は「バンド色の強さをキーワードに原点に戻る。シンプルな構成です」とあいさつ。約3時間、音楽だけで魅せた。デビュー13年目。これまでに、これほどパフォーマンスの少ないステージはなかった。



 原点回帰の背景には、爆発的人気を誇る事務所の後輩「KAT―TUN」の台頭がある。長瀬は「彼らはルックスもいいし、パフォーマンスも最高。それならおれたちは何か。サウンドとしてのTOKIOだと思った」。ドラムの松岡昌宏(29)も「最初は歌って踊れて、何でもできてを目指してきた。でも、デビューから10年以上たって、おれたちは、原点のバンド1本で持つのか、試したかった」と話した。



 2月4日から始まったツアーも、31日の同所で最終日を迎える。松岡は「歓声も“黄色”から“太く”に変わってきた。TOKIOも年相応になったというか、男が見て面白いものを目指していたから、間違ってはなかったんだと思う」と手応えを口にした。



 今秋にはアコースティック編成のライブツアーの開催も約束。集客規模の小さいホールで、ファンに新生TOKIOを披露するつもりだ。武道館のある北の丸公園は桜満開。卒業、入学、入社、新たなスタートを切る季節に、TOKIOもまた新たな船出を誓った。

(スポーツニッポン) - 3月31日6時6分更新














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